模型でみる山田式飛行船の仕組み

山田式飛行船の仕組み

気のうの安定

・一般的な葉巻型ではなく、逆三角形にすることで縦方向の転覆を防ぐ。

・気のうの後方に取り付けられた垂直安定板により、横方向への回転を防ぐ。

・機体を吊るす繋索と、機体が気のうを引っ張る牽引索を別にすることで気のうの形状を保つ。

・水素の入った気のうは気圧や気温の変化で膨張と収縮を繰り返すので、気のう内部のバロネットと呼ばれる空気室の中の空気を出し入れして気のう全体の体積を一定にする。
(エンジンの動力を利用したブロアで行うか、空気取入口から自然吸気したと思われる)

・排気は排気口(下図参照)を開けて、膨張した水素により押し出されていたものと思われる。

・飛行中のパイロットからは気のう全体の形がみえないため、空気の出し入れの判断は、気のうの出張所ともいえる管状気のうの膨らみ具合を観察することで行う。

動力

・骨組みの機体中央に自動車用の14馬力エンジンとプロペラが備わる。

・プロペラの冷たい風が乗員に当たると冬季の飛行が困難なため、プッシャータイプにした。
(プロペラが機体を後方に押すタイプ)

方向転換

・日の丸が描かれた方向舵にプロペラの風を当てることにより方向転換する。

上下動

・乗員の1名が機体内を前後に移動して機体の重心を移すことで上下する。

・エレベーターを用いなかったのは、舵がきくほど機速が大きくなかったためと思われる。
(水平舵と書かれている資料もあり、エレベーターであった可能性もある)

緊急着陸の仕組み

・コクピットから気のう内部を通るひもを引っ張り、気のう上部の安全弁を開けて水素を放出し、降下する。
(安全弁が壊れた場合はその後方にある非常排気弁を開けることになっている)

パイロット

・初飛行時は、山田猪三郎に代わって折原國太郎がパイロットをつとめた。
10日前に充填した水素ガスが抜けてきて、約70kgある山田猪三郎では重すぎたとある。

・機上の折原氏はメガホンで地上の山田猪三郎に指揮を求め、山田の指示は手旗信号で行われた。

係留索

・係留索は気のうの左右にある縁綱から8本垂れている。地上につないだまま浮上し、風速を見計らって係留索を解き、自由飛行に移る。(模型では省略した。下図の黒い線が係留索)

・徐々に砂のうを落としていくと軽くなった機体は上昇を続ける。

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