究極のペーパークラフト -2

昨日、K004 ダ・ヴィンチの自転車の注文をいただきました。
最後の1個でした。
現在庫1ではなく、本当に「最後の1個」。

エアロベース 品番Kクラシック自転車シリーズは、2009年に岡山の
倉敷意匠計画室さんから、紙で何か商品企画をとの依頼でスタートしました。
当社がやるからには、やはり立体的な組立キットになりますね。
というわけで、ずっとやりたかったクラシックな自転車を同スケールで
揃えるシリーズにしたのでした。
自動車のプラモデルと並べる(そんな機会があるのか?)ことを考慮して
スケールは1/24で。
ペダルなどの小パーツがちょうどピンセットでつまめる限界の大きさになります。

堺市の自転車博物館や、

都内の自転車文化センターで実車を採寸させていただきました。

素材は紙という条件ですから、製紙メーカーから厚紙のサンプルを入手しましたが、
どれも薄くて、いわゆるペーパークラフトになってしまいます。
「模型」にしたいのです。

偶然みつけた0.5mm厚のバルカナイズドファイバーをレーザーカットするという手法にたどりつきました。

イタリア製のレーザーカット機を持つ印刷会社を紹介してもらい、テストを繰り返しました。
詳しくは blog 究極のペーパークラフト

ともあれ、2009年11月にK001~K003を発売。
倉敷意匠計画室さんの新カタログに合わせ、2011年4月にK004~K006を発売しました。

K001~K003は自転車の歴史でよく知られた車種でした。
世界初の自転車発明ドライジーネ1817年式、
ペダルがつき、初めて地面から足が離れたミショー1864、
だれでも知っているダルマ型のオーディナリー1883。

K004~K006は、ある意味、想像の自転車です。
ダ・ヴィンチのスケッチ(にせもの)の自転車、
ハンドルが切れない貴族の玩具セレリフェール1791、
1839年にこんな動力伝達の自転車が作られたのっていうマクミラン。
どれも夢があります。

ずーっと販売し続けたかったのですが、バルカナイズドファイバーの品質が落ちて
この精密レベルのパーツカットに耐えられないのです。
当初、2社のファイバーをテストして、不採用にした方のファイバーが残ったのです。
それは、高品質のメーカーが低品質のメーカーを吸収して、自社の生産ラインを閉めてしまったのが原因でした。
製紙メーカーに希望を伝えるも、すでに生産ライン自体がないとのこと。
そして、もともとの用途であった溶接のマスクの需要がないので、そこまでの品質は不必要とのこと。
海外の用紙供給業者が取り扱っていましたが、日本の低品質のものを輸入しているだけでした。
つまり、あの高品質のバルカナイズドファイバーはもう二度と入手できなくなったのでした。

真鍮でもテストしました。

紙用の設計そのままでは、少々組み立てにくいです。
これはこれで味がありますので、希望の方が集まれば
「私家版」的に生産したいところですね。

KシリーズはこのK001 ドライジーネの残り4個で終了となります。
次のblogでご紹介します。