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ハンドレページHP42について
ハンドレページHP42は、1930年代のイギリスの大型旅客機です。
短距離便(ヨーロッパ内/Western type)と長距離便(南アフリカ・インド航路/Eastern type)が各4機つくられ
1931年から約10年、大きな事故もなく運航されました。
時速150kmでふんわりと飛んだ当時の空の旅はどんなものだったのでしょう。
全席ファーストクラス
ハンドレページHP42はすべてファーストクラス。胴体の上につく下翼のおかげで、どの座席からも下界を眺めることができます。私はこういう気づかいが好きです。
胴体が低い位置に設計されているので、たった3段のステップで搭乗できます。
胴体内部もパーツ化。
W型 短距離便は38席+トイレ2
E型 長距離便は18席+トイレ1
郵便物や荷物の置き場も再現しました。
(E型は、南アフリカまで郵便を届けていました)
ホワイトメタルパーツ
エンジンは4基。プロペラに息をかけると回転します。
エンジン、ノーズ、車輪などホワイトメタル製パーツは、精密カーモデルでおなじみのモデルファクトリーヒロの生産会社に量産を依頼しました。
パッケージ
パッケージサイズ 39x17cm
ヒンデンブルクと同じ大きさの貼り箱です。
洋白エッチングパーツ
パーツA
W型、E型の共通パーツです。
洋白製(ニッケル合金)
工具と比べてもかなりの大判です。
金属ですが、ふつうのカッターナイフで切り取れます。
プチっと。
付属の白い厚紙が下敷きになります。
W型のパーツ一式。
E型パーツ一式。
W型との大きな違いは
隔壁やドアの位置、座席数、プロペラの形状。
カットモデル
カットモデルを作ることもできます。
昔の図鑑によくあった透視図のようですね!
しかし、
せっかくの座席がよく見えません、、、、、。
そこで、
2機セットの特典
機内だけの内部構造パーツも用意しました。W, Eの2機セットの特典です。
2機セット(100セット限定)なら、完全再現モデル、カットモデル、内部構造(W, Eの2タイプ)と
すべて作り上げることができます。
W,型とE型の内部構造パーツ。
洋白製ライトフライヤーとの比較。
内部構造だけでも相当な大判になります。
同じスケールというのに!
2機フルセット
W型用・・・A, Bパーツ
E型用・・・A, Bパーツ
W型内部構造パーツ
E型内部構造パーツ
比較用のスピリット・オブ・セントルイス 37機分の面積となります。
もうひとつの特典
1930年代に、ハンドレページHP42の旅客に配布されていたパンフレットです。
90年前の実物を入手しました。
複製品(縮小版)をプレゼントします。
さらに
2024年1月22日追記:
設計資料のご紹介
Handley Page Aircraft since 1907
by C H Barnes
Forty years on...
published by Handley Page, Ltd.
AIR International Vol 42 No.3 (March 1992)
Handley Page AN AIRCRAFT ALBUM
by Donald C. Clayton
どの書籍も貴重なものですが、Amazonやebayに出品されていることがあります。
博物館の協力
ハンドレページ社が描いた図面(一部分)、画像データ、画像使用のアドバイスなどいただきました。
そして、この乗客についても情報がありました。
Lady Bridget Poulett, daughter of the 7th Earl Poulett and a popular photographer's model
最後に
アメリカのモデラー C. L.様と、元エールフランス機長 J. P. C.様からの資料提供に感謝いたします。
RCメーカー O社様、岡山のI様、神奈川のH様、沖縄のH様には、主翼の取り付け角度など飛行機の基本的なことを教えていただきました。
また、当社のお客様からもたくさんの励ましの声をいただきまして、おかげさまで設計を終えることができました。
ハンドレページHP42の設計開始は2014年でした。
2019年末に発売できる直前まで進んでいたのですが、コロナで海外発送ができなくなり、急遽 1/48 赤とんぼの発売に切り替えたのでした。
今となってはあのときハンドレページHP42を発売していなくてよかったと思えます。新たなアイデアを加え(内部構造の再現や2機種同時開発)、強力な外注先(モデルファクトリーヒロ)に助けられて、私の一番好きな飛行機をじゅうぶん満足いく状態で製品化できましたことをお伝えいたします。