五重塔の頂点に立つ相輪。
真鍮で再現することにしました。
銅製というリクエストもいただきましたが、
銅を旋盤加工するのは、粘度に刃を当てているようなものだということです。
というわけで、相輪は真鍮削り出しとエッチングパーツの組み合わせとなりました。
風鐸を試作しました。
風鐸とは、ベルのことですね。
塔本体に大20個、相輪に小72個の合計92個つきます。
直径1.8mm、長さは3.6mm。
風鐸内部は空洞(穴)で、
エッチング製の打棒(舌・ぜつと呼びます)を差し込み、
隅木に接着します。
この米粒ほどの風鐸は生産可能です。
相輪にはさらに小さな風鐸がつきます。
各宝輪に8つずつ、
水煙に4つ
合計76個です。
大きさは、「ごま」。
真鍮削り出しでも製作可能なのですが、
小さすぎて、加工後に切り落としたものを機械内で回収するのが難しいのです。
希望数量を回収できるまで、たとえば2~3倍生産することになるかもしれません。
以上の理由から、こちらはエッチング(平らな板)で表現しようと思います。
本物の相輪と同じ組み立て方を体験できます。
心柱上部に、真鍮の管(さっかん)や輪(ほうりん)を順に差し込んでいきます。
4枚の水煙(飾り板)を受けとめるパーツ(水煙受)もエッチングで付属。
伏鉢より上だけで、114個のパーツからなります!
形状的に難しいと思われた次図の2点ですが、生産が可能となりました。
右の柱(宝珠・竜車)の一番細いところは直径0.8mm。その上下に急激に立ち上がった球があります。ここの加工(旋盤)の際に、材料が折れてしまう心配がありました。
全長わずか1cmのパーツですが、塔の頂点ですし、妥協したくなかった点です。
垂木を試作しました。かなり見栄えがよくなりますね。
1本ずつ取り付けますが、不安に思うのは、垂木の間隔、長さ、斜めの切り落としなどですね。
そこは当社流のアイデアで解決し、楽しく取り組めるように設計しますね!
【次回の報告内容】
別売りの工具セットです。
レーザーカットでできた木製パーツの焦げを落とすためのヤスリ。
その際に木製パーツを固定しておく万力。
接着剤が乾くまでパーツをとめておく目玉クリップ。
木工ボンドをほんの1滴ずつ出せる小さなボトル。
次回は、動画を使って詳細をお伝えします。
工具セットの仮予約も次回、承ります。
エアロベース 岩見慎一でした。
※木材を使った製品は、一度に大量生産できません。また、今後、同じ材料が入手できるかもわかりません。
少し気が早いですが、「仮予約」という形で、ご希望を承ります。
まだ販売価格も決定していませんので、発売前に当社からご注文確認いたします。
もちろんキャンセル可能です。
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skipschweitzer@t-online.de (Wednesday, 22 June 2022 19:15)
what is the price for your new wooden kit ?
Rgds/Skip