ハンドレページHP42 Wタイプ、Eタイプ 両方の試作に成功しました。量産に入ります。
試作品が提携工場から送られてきました。ハンドレページはもう10回は設計変更を繰り返しています。はまり具合の修正、パーツ形状そのものの変更、新パーツ追加、単純ミス、、、など、製品になるまではミスの繰り返しです。
金属を液体で溶かすフォトエッチング法。まずやるべきは、正確に溶けているか確かめることです。ピンゲージというジグを使います。
設計データで2mm径の穴を設けておきます。そこにピンゲージを差し込みます。当社製品のパーツわくには必ずこの穴がついています(1作目のA001フォッカーDr.1を除く)
提携工場との約束で、2mm穴が2.05~2.15mmに収まっていればOKということになります(0.3mm厚の洋白の場合)
画像は2.05mmのピンゲージがはまっているところ。エッチング不足がないということです。
こちらは2.16mmピンゲージが、はまらないことを確認しているところです。これがはまってしまうと、エッチングのし過ぎということになりす。この範囲に収まらない試作品では、はまり具合を検証できません。エッチング不足の場合ははまりませんので、組み立て検証すらできません。この場合は工場側のミスとなりますが、やり直してもらうのにさらに1週間ほどかかります。
さて!
いよいよ組み立てていきましょう。設計はイラストレーター2024で行っています。パーツに間違いを見つけると、すぐにデータを修正します。
今回はほぼ最終形の試作品ですので、組立説明図も描いておきます。説明図の用紙サイズは、商品パッケージの大きさに合わせて決めます。そこにどうレイアウトするか。
4色印刷を活かして、曲げるところは赤、瞬間接着剤は青で表します。
検証終わり!
新たに加えたパイロット用タラップ(Eタイプにのみ付属)は2度目の試作ですが、こちらも成功です。何をもって成功かと言いますと、まず形状、はまり具合はもちろんですが、難易度が適当かどうかも大事です。ハンドレページHP42のお客様はかなり模型に慣れてらっしゃるということを前提に、むずかしさのハードルを上げています。
内部構造キットも量産OKとなりました。
画像はここ2か月分の失敗パーツ。実際はこの4倍くらい。ハンドレページHP42の開発は2019年末にいったん終了していました。予約を取り始めたとたん、コロナとなり、海外発送ができなくなりました。そこで2020年5月に急遽、国内向けに陸軍赤とんぼを開発・販売したのでした。結果的によかったと思えるほど、今回の設計は発展しています。
試作品を使って30機は組み立てました。まったくはまらない箇所もあり、極薄のヤスリでミゾを広げながらの検証などありました。
機体とは別に内部構造モデルを仕立てるアイデアは2019年版にはありませんでした。これは楽しいキットになりますよ。
というわけで、量産Goとなりました。今回は数量が多く、工場側のスケジュールとの擦り合わせ中です。
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