私の長年の夢 カプローニCa.60
構想20年、設計1年
ようやく発売できるレベルになりました。
9枚もの巨大な翼
マッジョーレ湖に浮かぶ飛行艇
100名を載せて大西洋を越える旅客機
ついに飛ぶことなく湖に消える
真っ先に思いついたのが、洋上モデルのアイデアでした。
喫水線から下を省略して、水面に浮かぶ姿を再現した模型のことです。
プラモデルファンにはウォーターラインと言ったほうが通りますね。
(※『ウォーターライン』は静岡模型教材協同組合様の登録商標です)
キットはどちらにも仕上げることができる別パーツ入りです。
旅客の表現がいかにもエアロベース流でしょ。
カプローニ社が1937年に発行した資料本を入手できたことで設計が進みました。アメリカのコレクターから購入しましたが、再販ものではない様子です。大戦時はすでにアメリカにあったか、イタリアで戦火をくぐり抜けたか。とても状態が良いです。
エンジンナセルのサイドの曲面は、指で形作る必要はありません。板状のパーツを一か所つなぐだけで自然に曲面ができます。最初から反っているのです。これはステンレスをエッチング加工した時に起こる現象(反り)を利用しています。ふつうは欠点なのですが、起こる現象の利点を探せば、こんなふうにアイデアが広がりますね。