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タージ・マハルで温故知新

非常に珍しいプラモデルを手に入れました。

Superior Plastics Inc.製のタージ・マハルです。

アメリカで1960年代後半に発売されたものです

 

カタログによると、当時4ドル。

現在の価値で40ドルくらいでしょうか。

大人向けの製品、あるいは、誕生日やクリスマスに

プレゼントとして購入されたのではないでしょうか。

なかなか重量級のパーツが入っています。

組立説明図。完成図はなく、表紙にはタージ・マハルについての解説のみ。

裏表紙。下2/3は同じシリーズの製品紹介。

上には、追加工作の解説があります。

ここは実は重要になってきます。組立前に読むべき内容。

基本的な図が描かれています。まあ読まなくても、このパーツ数でしたら大丈夫でしょう。

こちらは別紙カタログ。右上の完成写真があとで重要なヒントになりました。

下ページ左上のポンピングハートは作ったことがあるぞ!

別紙カタログの裏面。

頭蓋骨、ビジブル人体、カエルは作った!

どれもLindbergh社などから再販されたもの。

製作開始!

プラ製パーツがふた袋。

袋の中にはまったく同じパーツが入っています。

なので、50万セット生産したとすると、100万袋 同じ袋詰めが作られたことになります。

さて、これを組み立てると

一気に建物ができます。

とまあ、実はそう簡単ではなく。

天井が設計寸法よりかなり収縮していて、壁の内側のミゾに差し込めばよいというわけにいきませんでした。天井には接着剤をつけず、ただはめ込みながら、外の壁のみ接着してつないでいきます。最終的に各壁の内側にドロっとした瞬間接着剤を流し込んで、無理やり固定しました。

中央のドームは3つのパーツから。

この状態で一晩 接着剤を乾かします。

なんかおかしいでしょう?

小ドームの正面はどっちだ?

画像左側が正解です。

しかしですね、、

天井のポッチにしたがうと、上の画像の右側のように配置されるのです。当然、キットの設計を尊重して、実物を無視し、キットの通りに固定しました。

細かいパーツも意外によくできています。

土台はボール紙です。

古い用紙ですので、ノリが弱くなっていて、紙全体が頼りないですが、とりあえず指示のままつくっていきます。

和紙を切り出し、

角をつなげます。

補強材

木工ボンドで貼りつけます。

かなり頼りないですが、オリジナルを尊重して、、、と思ったのですが。

いま一度、説明図をよく読むと

電飾を推奨しています。

ということで

 

しっかりした板で土台を作り直します。市販のスイッチ付きソケットを取り付け。

ボール紙の中心には直径約6センチの穴が開けられるようになっていました。

110V 20Wのナツメ球を使います。

小学生のころ、豆電球やムギ球をお城のプラモやボール紙の灯台に仕込んで遊んだあの感覚が蘇ってきて、なんかワクワクしてきます。

外壁の下端のツメがはまるようになっています(位置が印刷されています。ずれてるけど)

球を交換できるように、土台と建物は接着しません。

ミナレットを土台の角に取り付けます。土台の内部にしっかりした板を仕込んでおいて正解でした。

なんだかんだで半日かかりましたが、

すっばらしい!

わー!ってなりました。

これ何ていうんでしたっけ?

今でも売られているのかな、鉄道模型で使う草。

説明図では、「キット付属のShrubbery」と表現されています。

説明図には文字だけで、使用写真は別紙カタログにありました。

要は、土台の周辺も作って造園せよということ。

また、鏡やアルミ箔でプールを再現するなど、ジオラマの拡張を推奨しています。なるほど、キットで全部与えられるよりも、あれこれ自分で工夫して工作するほうが楽しみが膨らみますね。

 

ああ、ライケンでしたね。まだ売られていますね。

すごく楽しかったです!

塗装・改造・修正など、技巧を高めていくのも良いですが、子供のころ、あるいは今回のように1960年代の人になりきって、素直にキットを作るのも楽しいかと。これが金属模型なら、パーツどうしがしっかり合う設計でなくてはなりません。しかしプラならちょいと削って容易に合わせることができます。また、そのちょっとした苦労に達成感を味わうのだと思います。

勉強させていただきました。

箱にしまわず、いつも目の付くところに飾っておきましょう。

当社製品の対象年齢は15歳以上です。お子様が作るときは、必ず保護者がつきそい、パーツの尖り、パーツの入った袋をかぶらないこと、工具の扱いと保管に注意を払ってください。当社製品の素材は主に真鍮、銅、ステンレス、ホワイトメタル、マグネット、ヒノキです。アレルギーのある方はご注意ください。

すべてのエアロベース製品はモデルキットデザイナー岩見慎一が設計し、国内の委託工場で生産しています。